大学や専門学校に入学される人の多くは実家を離れて暮らします。実家から離れて暮らすと今まで当たり前だと思っていたことは全て自分でやらなくてはなりません。
近年は賃貸よりも学生マンションや学生会館に居住を希望する学生が増えています。そこで学生会館でキャンパスライフをおくろうとしている人へメリット・デメリットを紹介します。
学生会館に住んでいる人の割合
平成26年に「独立行政法人学生支援機構(JASSO)」が発表した学生生活調査報告によると、全日生の4年制大学に通っている学生のうち、自宅が、56.5%、アパートが38.0%、学生会館や学寮に住んでいる学生の割合は5.5%です。多くの学生は自宅から大学に通っているようです。しかし、学生寮は基本的に、大学や専門学校から近い場所に立地しています。また、食事なども自宅通いに比べると、朝、昼を含めた食費が、2万5200円となっています。
⇒平成26年度学生生活調査 – 独立行政法人学生支援機構(JASSO)
自宅から通っている学生は昼食だけで月8125円使用しているので、朝食と夕食を含めると月にかかる食費に大きな大差はないようです。学生寮の気になる家賃ですが、月6万8442円です。賃貸アパートや下宿の場合、月8万6583円となっています。実家暮らし以外なら学生寮で生活すると経済的です。
学生会館のメリット・デメリット
学生会館や学生寮と言えば伝統あるレトロなイメージがあるかもしれません。そんな雰囲気に学生寮を嫌う人も少なくないはずです。そこで、学生会館に居住するメリット・デメリットを学生会館歴4年の私が解説します。
◇学生会館のメリット
賃貸アパートと比べると、学生会館の最大の強みは住居費の安さにあります。例えば都心にある大学に通ってワンルームの部屋を借りると賃貸料だけで10万円はくだらない物件が少なくありません。
その点、学生会館なら住居費を最低限に抑えられます。また、賃貸アパートと違い敷金や礼金が必要ありません。学生生活を始めるにために初期投資を安く抑えられます。また、学生会館は大学や専門学校のキャンパスに近い立地に建てられています。電車、バス、徒歩で通学できる距離にあるのも魅力のひとつです。そのため、通学費もあまりかかりません。
学生会館では基本的に共同生活となります。社会人になれば共同で仕事をするので、学生の頃から友達とコミュニケーションを取れる環境にいると就職で役に立つかもしれません。学生会館は未成年を含む大学に所属する学生を預かる施設です。そのため、多くの学生会館には防犯カメラやオートロック、認証システムを採用しています。
⇒学生会館・学生マンション「全国一人暮らし.com」
また昨今は、不動産関連の情報ページにおいても、学生会館や学生寮を扱う専用サイトが登場しているという点も、地味ながらメリットと言えるでしょう。かつては、大学のパンフレットやオープンキャンパスでしか宣伝されていなかった学生会館も、インターネットを通じて施設の確認や予約などができるようになっています。
◇学生会館のデメリット
学生会館では基本的に完全なプライベートな時間をもてません。
一人でゆっくり過ごしたいと考える人にはあまり向いていないかもしれません。
また、学生会館に入寮してくる学生は日本人だけとは限りません。日本国内の決まりごとと違う国からやってきた人に振り回わされることもあるようです。学生会館は共同生活をみんなで気持ちよくおくるために、門限が決められています。門限だけでなく、入浴、洗濯、ゴミ出し、掃除の分担など共同生活のルールがあります。
学生会館は、一人暮らしと比べると自由度は狭まりますが、規則正しい生活をおくれます。社会に入る前に共同生活に慣れておくと、社会に出ても困惑することも少ないでしょう。親元を離れて生活をするうえで、何よりも自由な時間を謳歌したいと考えるのであれば、一般的なアパートやマンションを選択することをおすすめします。