頭を抱える男性

「やめたい」とならない新社会人にならない為の準備

社会人の「3年後離職率」とは?

今時の就職活動では、求職をする学生側も採用する企業側も非常に数字を強く意識しています。
特に注目される指標の一つに「3年後離職率」があります。

「3年後離職率」とは新卒として就職をした人のうち、3年後にどれくらいの人が辞めているかというもので、採用年度や業種・業界によりかなり大きな違いが発見できます。

なお2016年度の厚生労働省の調査では3年後離職率は全国平均で31.9%という数字が出ています。

参考>>http://toyokeizai.net/articles/-/150991

全体で31.9%ということは全新卒者のうち3人に1人は退職をしているということになりますので、これはかなりの数と言えます。

もっともそんな大仰な調査結果を見るまでもなく、SNSで新卒らしい人のつぶやきを追ってみれば「辞めたい」という言葉に溢れかえっています。

これから就職活動をすることになる僕のような大学3年生にはあまりにも重い数字ですが、その気持が全く想像できないわけではありません。

例えばアルバイトなどほんのちょっとした仕事であっても、始めて間もない時期には一度くらいは「辞めようかな」と思うものです。

しかしすぐに次を探すことができるアルバイトと異なり、せっかく苦労をして正社員として採用を勝ち取ったのにわずか3年以内に辞めるというのはかなりもったいなく思えます。

なぜ「やめたい」のかをじっくり考える

そこで別の調査で早期に退職した新卒者に「なぜ辞めた・辞めたいのか?」といったことをアンケートでとってみると、その回答には「仕事がきつい」「面白くない」「思っていた仕事と違った」というようなことが並んできます。

他にも今時のブラック企業問題に関連している「労働時間が長すぎる」「社内の文化習慣が合わない」といったようなこともかなり多く寄せられています。

後者の労働環境そのものが劣悪な場合は自分の身を守るという意味でも早めに退職をした方がよいかもしれませんが、前者のような本人の気持ちの問題の場合はまた勝手が違います。

よく新入社員に言われているのが「とりあえず3年」説ですが、これはつまらないと思っていた仕事も続けることで違ったやりがいが見えてくるということを示唆するものです。

考えてみれば入ったばかりの新人に重要な仕事を任せるわけがありませんし、下積みをして事務作業を長く続けることもあります。

入ってすぐに「やめたい」と思わないためには、まずあまり入社後の生活に過度な期待をしないということが大切です。

仮にそこを辞めても他のところで同じことが起こる可能性もあります。
ですのでもし辞めるとしても、打算的に次の就職に有利になる方法を考えて行動すべきと言えるでしょう。